アルテタ監督が率いて魅力的なサッカーを展開しているアーセナルのビルドアップについて書いていきたいと思います。
まずはこちらの記事を読む前に、以下の記事に目を通しておいてください。
そちらの方が今回の記事の理解度が大幅に上がります。
ベースは4-2-3-1、もしくは4-3-3。相手の立ち位置によって中盤中央の形は変化しているという印象です。
こちらはウエストハムとの試合の立ち位置になります。相手の立ち位置は4-2-3-1であったため中盤中央はマッチアップのような状態でスタート。アンカーのポジションに位置するライスは非常に安定感のあるアンカーで彼を経由して攻撃がスタートしていく印象。
そして8番のウーデゴールがアンカー脇に落ち、ダブルボランチ気味の配置になったり、図の10番の位置に入るハベルツがトップの位置まで上がり4-4-2のような状態を作り出すこともあり非常に流動的な配置を見せるので見ていて、仕組みを見つけるのが非常に面白いチームだと思っています。
相手が1トップで2CBを相手にするためビルドアップのスタートは非常にスムーズでありポゼッション率が70%近くに達していた理由の1つになっていました。
そして、ビルドアップの特徴の一つには右サイドバックのホワイトがインサイドにポジションを取り偽SBのような形になりCBから右ウイングのサカへのパスラインを作り出していたことです。左利きのサカが比較的字自由にボールを持つことができていたのもホワイトやウーデゴールが効果的なポジションをとっていたからだと言えます。
サカにボールが入った時のサポートの距離も非常に良いため複数の選択肢が用意されています。
そして前述したようにウーデゴールがアンカー脇におりることで相手のライン間が伸びそこに1トップのトロサール、インサイドハーフのハベルツが入り込み起点を作っていきます。左サイドバックのキヴィオルは比較的サイドにいることが多く左右非対称のポジションをとっています。
ここにジンチェンコが入ると偽SBのような動きをすることもできますので、人によって、相手によって変化ができる戦術を取ることができ、攻守において主導権を握っていきます。私が目指しているカメレオン型のサッカーに非常に近い形となっています。
そしてアーセナルの選手たちの特徴の一つには「ビハインドサポート」の徹底があります。これは以前にも記事で書いたものになりますが、後ろ向きの選手に対して必ずビハインドにサポートを作り選択肢を与えていきます。ここでいうと6番のような選手の立ち位置です。これにより、8番の選手に選択肢が増えます。
そしてチェンジサイドを有効に使います。
相手がサイドに重心を移動しようとすれば、
斜めのボールが入り相手の矢印をうまく外していきます。
このように奪いどころがなかなか見出せません。もちろん序盤は相手に引っかかりカウンターを受けるシーンはありましたが全体的には危なげなくビルドアップを進めていました。
このように色々な仕組みを見つけながら試合を見ることは大好きです。今後も続けていきたいとお思います。
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