はじめに
高校サッカー選手権大会の地方予選が各地で始まっています。
勝負事は非常に残酷ではありますが【勝ち】を【負け】が明確に分かれてしまいます。
勝者は次の試合に向けて気持ちも高揚し、練習への集中力も増します。まだ次が闘える・全国優勝へのチャンスがまだあるという思いはトレーニングにも表れるでしょう。
一方、敗者はどうか?
負けてしまっては次はない。その大会はそこで終わりです。
彼らのモチベーションは一度地に落ちるでしょう。
指導者ならここでどんな言葉をかけますか?
よくやった
我々は十分戦った
等々でしょうか?
選手たちはどんな態度をとるでしょうか?
相手のファールまがいプレーが…
ロングスローばかりで・・・フィジカルに頼った・・・(いつかどこかで聞いたような)
スポーツにおいて、とても重要な事は勝った時に態度振る舞い以上に負けた時にどのような振る舞い・思考でいられるかです。
今回は私が好きな【GOOD LOSER】という考え方を紹介したいと思います。
「GOOD LOSER(グッドルーザー)」という言葉は、スポーツにおいて敗者としての態度や振る舞いが良く尊敬に値するされる選手・チームを指す表現です。これは、競技者が敗北を経験した際にも、その態度が やスポーツマンシップに準じている、次の勝利の糧への態度となっているか等の指標に用いられます。是非この記事を参考にしてください。
また「スラムダンク勝利学」から読んで学んだことも皆さんに共有したいと思います。私自身もこの書籍をそうとう読み込んだので、シリーズ化してメソッドラボで共有しようと思います
「
精神的な強さ
敗北に対してもポジティブな態度を保ち、次に向けて前向きなエネルギーを持っています。失敗から学び、成長する姿勢が求められます。
書籍:スラムダンクより引用
私はスラムダンクのこの言葉がとても好きです。
当時最強だと言われていた山王工業高校が、主人公の桜木花道率いる湘北高校に負けてしまいます。
その後、山王高校の監督が選手たちに上記の言葉を述べます。
【「負けたことがある」というのがいつか大きな財産になる】
トーナメント方式の大会で負けを経験せずに終われるのは優勝校だけです。ほとんどの高校が「負け」を経験します。
直近で開催した高校サッカー選手権でさえも各県の代表がしのぎを削って戦い、結果として青森山田高校以外は「負け」をこの大会で経験するのです。
そしてこの「負け」をいかにして次に繋げられるのか。そこに思考が向くことが真のスポーツマンでありGOOD LOSERであると私は考えています
相手を尊重
GOOD LOSERは相手を尊重し、その成功や実績を認めることができます。勝者に敬意を払い、感謝の意を示すことが大切です。こちらも高校サッカー選手権でもそのシーンが見られましたね。
被災したために星稜の応援団が駆けつけられない中、日大藤沢高の生徒が助っ人を買って出たほか、試合前には市船橋からもエールが書かれたメッセージが掲げられた。
勝ち進んだ相手を素直に尊重し、応援することができる。
これこそまさにGOOD LOSERです。
この応援をシーンはYouTube・X等でも拡散されましたが、何度見ても目頭が熱くなりますね。
フェアプレーの重視(試合中や試合後)
GOOD LOSERは、試合中や試合後においてもフェアなプレーを守ります。相手を尊重し、公正な試合を大切にします。
特に、試合後にフェアプレーに乗っ取ってプレーすることが大事です。
「相手はファールまがいのプレーばかりだった」
「蹴ってばかりのサッカー」
「ずるい」
敗者が何を言ったところで、カッコ悪い・みすぼらしいだけだと私は考えています。
それでいれば素直に相手の強さを認めましょう。
よって、私は特に試合後にGOOD LOSERでいられるかが重要であると考えています。
青森山田高校のスローイン戦術が世間の注目の的になり、その後も各SNS上で話題になっています。
しかしながら、試合後に青森山田高校の強さを一番認め尊重していたのは近江高校でした。
今回の選手権決勝戦でも優勝校を心の底から称えられるような姿勢が、全ての選手にあることを願うばかりです。
まさに彼らは真のGOOD LOSERに値すると私は考えています。
まとめ
GOOD LOSERの概念は、単なる競技の結果だけでなく、スポーツを通じて人間性を向上させるために重要な要素とされています。これにより、スポーツは単なる競争だけでなく、相手との協力や向上心、そして自分自身を人間的に成長させてくれる大切にする場だと私は強く考えています。
そして「GOOD LOSERの概念」のが概念をチームに落とし込めるか。これは指導者の力量にすべてかかっていると思います。
日本のすべてのスポーツ競技者がGOOD LOSERになれると私は信じています。(もちろん勝負事は勝ちたい・・・)
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