サッカー選手のみならずスポーツ選手のパフォーマンスを左右する多くの要素の中で、「体幹の強さ」が注目されるようになりました。
体幹と聞くと、私はやはりコバトレを思い出します。
体幹、つまり人間の体の中心部分は、全身を安定させ、動きを伝達する中心機能となります。
トレーニングの観点でいうと、体幹トレーニングには、インナーマッスルとアウターマッスルをバランス良く鍛えることが重要です。
アウターマッスルは体の表面にある筋肉、一方インナーマッスルは体の深層部にあり、姿勢を保つことや動作の安定に不可欠な役割を担います。日常生活での様々な動作やスポーツのパフォーマンス向上に体幹は大きな役割を果たします。
余談ではありますが、一見すると体幹を強くすることはアスリートのためだけに必要なことだと捉えられがちですが・・・そんなことはありません。
効果は多岐にわたりますが特に注目されるのは、疲れにくい体を作ること。現代人は、仕事や日々のストレスによって疲労を感じやすくなっていますが、体幹を鍛えることで体の動きがスムーズになり、疲労を感じにくい体質へと改善することが可能です。また、腸の活性化にも効果があり、消化機能の向上やメンタルヘルスの改善にもつながります。
まさに現代人にはメリットしかない!!
体幹の重要性
体幹は、上半身と下半身をつなぐ重要な部分であり、バランス、力の伝達、動作の効率性に深く関わっています。体幹の筋肉は、動作の際に力の中心となり、スポーツにおいてはその力強さと制御が必須となります。
バランスと安定性
体幹の筋肉が強い選手は、不安定な状況や急激な動きの中でもバランスを保ちやすくなります。これは、サッカーやバスケットボール、格闘技など、体のバランスが常に試されるスポーツで特に重要です。
力の伝達
強力な体幹は、脚の力を上半身に効率良く伝達するための「橋渡し」の役割を果たします。例えば、野球のピッチングやテニスのサーブでは、脚からの力を上半身へスムーズに伝え、より強い投球や打球を可能にします。
動作の効率性
体幹の強さは競技における必要な動作を、より効率的なものにします。この結果、選手は体への疲労を最小限におさえることができ、長時間の試合のなかでもスタミナをキープしつつ走りぬくことが可能です。
最盛期の長友選手をイメージしてもらえると分かりやすいと思います。
いつでもできる・簡単な体幹トレーニングには、ドローイン、ストレッチ、プランクなどの基本的な方法があります。これらのトレーニングを通じて、体幹の筋肉をバランス良く鍛えることで、姿勢の改善、動作の効率化等に繋がります。
ドローイン
ドローインは、特にインナーマッスルである腹横筋を鍛えるエクササイズです。このトレーニングは、深い呼吸を利用して内側の筋肉にアプローチします。
実施方法
正しい姿勢を取る
背筋を伸ばし、リラックスした状態で立つか座るかしてください。
深く呼吸する
深く息を吸いながら、お腹をできるだけ外に膨らませます。
お腹をへこませる
息をゆっくりと吐きながら、お腹をへこませ、腹部を背骨に引き寄せるように意識します。
維持する
この状態を数秒間キープします。
繰り返す
数回にわたって繰り返します。
ドローインは日常的に行うことができ、座っている時や立っている時、さらには歩いている時でも実践できます。内側からのサポート力を高め、姿勢の改善にもつながります。
プランク
プランクは、体の表面にあるアウターマッスルだけでなく、インナーマッスルも含めて全体の体幹を効率良く鍛えることができるトレーニングです。バランスと安定性を高め、体幹の強化に効果的です。
実施方法
うつ伏せの姿勢で開始:
体を床に平行に保ち、肘とつま先で体を支えます。肘は肩の直下に置きます。
体を一直線に保つ:
頭からかかとまでを一直線に保ち、お腹に力を入れて体を持ち上げます。この時、腰が落ちないように注意してください。
ポジションをキープ
この姿勢を20秒から1分間、可能な限り長くキープします。慣れてきたら時間を延ばしていくことができます。
安定した呼吸:
姿勢をキープしている間、安定した呼吸を心がけます。
プランクはシンプルながら全身の筋肉を使うため、短時間で高い効果を得ることができます。バランス感覚も養われ、日常生活での動作の効率も向上します。
昔ほど「体幹」という言葉を聞かなくなりましたが、今でもアスリートにとっては重要な能力だと私は考えています。
また動作の効率性でいうと、最近元興国高校サッカー部監督の内野さんがYouTubeでいっていた「体を自分の意志通りに自由に使える力」はとても重要だなと改めて感じました。
四肢が繋がっている「胴」をしっかりと鍛えること、そしてイメージ通り体を動かせること。
この2点が優秀な選手になるためには必須の条件だと私は考えています。
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