はじめに
サッカー選手のみならずスポーツ選手のパフォーマンスを左右する多くの要素の中で、「体幹の強さ」が注目されるようになりました。体幹と聞くと、私はやはりコバトレを思い出します。

体幹、つまり人間の体の中心部分は、全身を安定させ、動きを伝達する中心機能となります。トレーニングの観点でいうと、体幹トレーニングには、インナーマッスルとアウターマッスルをバランス良く鍛えることが重要です。
アウターマッスルは体の表面にある筋肉、一方インナーマッスルは体の深層部にあり、姿勢を保つことや動作の安定に不可欠な役割を担います。日常生活での様々な動作やスポーツのパフォーマンス向上に体幹は大きな役割を果たします。
余談ではありますが、一見すると体幹を強くすることはアスリートのためだけに必要なことだと捉えられがちですが・・・そんなことはありません。
効果は多岐にわたりますが特に注目されるのは、疲れにくい体を作ること。現代人は、仕事や日々のストレスによって疲労を感じやすくなっていますが、体幹を鍛えることで体の動きがスムーズになり、疲労を感じにくい体質へと改善することが可能です。また、腸の活性化にも効果があり、消化機能の向上やメンタルヘルスの改善にもつながります。
まさに現代人にはメリットしかない!!
体幹とは?
2‑1 インナーマッスルとアウターマッスル
体幹とは、頭部と手足を除いた胴体全体を指します。ここには二つの筋肉群が存在します。
筋肉 | 主な役割 |
---|---|
アウターマッスル | 体の表面近くにあり、キックやジャンプなど大きな動きを生み出す |
インナーマッスル | 体の深層部にあり、背骨や骨盤を安定させ姿勢を保持する |
インナーマッスルが弱いと、アウターマッスルの力が十分に伝わらず、動作ロスや怪我につながります。まずは深層部から固めることがサッカーのパフォーマンス向上への第一歩です。
体幹がサッカーにもたらす4つのメリット
バランスと安定性
相手との接触や急な方向転換でも軸がブレにくく、当たり負けを防ぎます。巧みなボディフェイントも安定した体幹があってこそ成立します。
パワー伝達とキック力
脚で生み出した力を胴体経由で上半身にスムーズに伝えるため、シュートやロングキックの威力がアップ。軸足も安定するのでフォームが崩れにくくなります。
スピードと敏捷性
体幹が安定すれば、ドリブルや素早い切り返しでも無駄な力が抜け、動作効率が向上します。
疲労軽減と怪我予防
姿勢を保つ筋群が強化されることで、余計なエネルギー消費や関節への負担が減少。試合終盤でも集中力が落ちにくく、腰痛や捻挫のリスクも低減します。
今日からできる体幹トレーニング
ドローイン(インナーマッスル強化)
- 仰向けに寝て膝を立てる。
- 鼻から息を吸い、お腹を大きく膨らませる。
- 口からゆっくり息を吐きながら、おへそを背骨に近づけるイメージでお腹を凹ませる。
- そのまま5〜10秒キープ。10回×2セットが目安。
呼吸と連動させることで腹横筋を集中的に刺激できます。通勤途中でも立ったままできるため、習慣化しやすいのが魅力です。
プランク(全身体幹強化)
- うつ伏せで前腕とつま先を床につける。
- 頭から踵まで一直線に保ち、腹部に力を入れてキープ。
- 20〜30秒から始め、慣れたら60秒を目指す。2〜3セット。
腰が反らないように注意し、呼吸を止めないことが重要。物足りなくなったら片足プランクやサイドプランクで強度を上げましょう。
ヒップリフト(骨盤安定とお尻強化)
- 仰向けで膝を曲げ、かかとを床につける。
- お尻を持ち上げ、膝から肩までを一直線に。
- お尻の筋肉を締めながら2秒キープし、ゆっくり戻す。15回×2セット。
骨盤周りの安定が高まることで、ダッシュやジャンプの切れ味が向上します。
姿勢改善と日常生活への波及効果
体幹を鍛えると背骨と骨盤が正しい位置に収まり、自然と胸が開いて呼吸も深くなります。酸素摂取量が増え、集中力が続きやすくなるほか、肩こり・腰痛の軽減にもつながります。オフィスワークでも疲れにくくなるため、仕事とサッカーの両立を目指す社会人プレーヤーにも大きなメリットがあります。また、体幹が整うと見た目の姿勢が良くなり、自信をもって行動できるようになるのも嬉しいポイントです。
まとめ
- 体幹はサッカーの土台。ブレない軸がプレー精度とスピードを底上げする。
- インナーマッスルとアウターマッスルをバランスよく鍛えることがポイント。
- ドローイン・プランク・ヒップリフトなどを1回15分程度でOK。週3〜4回の継続がおすすめ。
- 継続すれば姿勢改善、疲労軽減、怪我予防など日常生活にも好影響。
体幹トレーニングは地味に感じるかもしれませんが、ピッチ上での確かな成果となって必ず返ってきます。
是非試してみてください!!
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