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さて、ここからは本題です。
「ビルドアップは、チームが相手エリアに前進するための方法として、現代サッカーにおいてはとても重要です。」というと語弊が生まれますが、ボールを大事に保持しながら効果的に前進し、攻撃の起点を作るための「プロセス」としてとても重要であり、ビルドアップの成功はを試合を優位に進める可能性を上げます。
しかし、ビルドアップにはリスクも伴い、そのバランスを見極めることが重要です。一番危険なのは指導者がビルドアップにこだわりすぎてしまうことです。
以下では、ビルドアップの目的とリスクについて詳しく解説します。
ビルドアップの目的
ビルドアップの目的は、主に以下の3つに集約されます。
安全確実にボールと人を前に進める
チームがボールを保持しながら、確実に前進することがビルドアップの基本です。ディフェンスラインから中盤、そして最前線へとボールをつなげることで、相手の守備エリアまで前進・崩し、攻撃のチャンスをうかがいます。
アタックエリアにボールを有利に進める
ビルドアップは、単にボールを回す・キープするだけでなく、攻撃を展開する上で有利なエリア(アタックエリア・ポケット)に・確実にボールを運ぶことを目指します。ここで重要なのは、冒頭でも述べましたがあくまでビルドアップはプロセスだということです。
極端な話ですが、前線にフィジカルスキルも高くどんなボールも納められるような選手がいればロングボールをどんどん供給する戦術もありです。
時折よくあるのは、ボールポゼッション率は高いけど得点が取れない、前進できないといったような「ボール回し」が目的になってしまう場合があるので要注意です。
一か八かの確立をできるだけ下げる
無理なロングボールで相手自陣に深く飛び込むのではなく、ボールを失うリスクの高いプレーを避け、チーム全体で前進の意図を持つことが必要です。しかしながら大前提として、ビルドアップでリスクを負わないためには以下の条件が必要になってきます。
・統一された戦術(どこでビルドアップのスイッチを入れるか等)
・選手の判断能力(前進かステイか等)
・足元の技術
上記がある程度の水準になって初めて、安定して前進するビルドアップが可能になります。
ビルドアップのリスク
ビルドアップには多くの利点がありますが、その一方でリスクも存在します。
以下に参考にしてください。
相手に対策を取られる
相手チームはビルドアップにたいてもちろん対策を講じてきます。高いプレスをかけられたり、特定の選手にマークが集中することで、ビルドアップが阻害されるリスクがあります。
だからこそ、高校サッカーの地区予選ではリスク負わない「ロングボール戦術」が選ばれがちです。私はブラインドキックと呼んでいますが、軌道が読みづらく対策が取り辛いため攻略するのは困難です。(ただし、上位カテゴリーになるともはやブラインドキックの効果は薄れます)
自陣ゴール前でボールを失うとショートカウンターでの失点につながる
自陣でボールを失うと、相手にショートカウンターを許す危険があります。これは非常にリスクが高く、失点に直結する可能性があるため、ビルドアップ時には特に注意が必要です。Jリーグでさえもたまにこういった失点シーンが見られるため。
味方が同じ絵を描いていないと上手くいかない
ビルドアップはチーム全体の連携が求められます。選手同士の意図が一致していないと、パスミスやポジショニングミスが発生し、ビルドアップが失敗に終わる可能性があります。
足元のテクニックがないと難しい
ビルドアップには、選手個々のテクニックも重要です。特にディフェンスラインの選手が足元でボールを扱う技術が不足していると、相手のプレスに対応できず、ボールを失うリスクが高まります。
ボールを保持することが目的になってゴールに向かわなくなる
ビルドアップに固執しすぎると、ボール保持が目的化し、本来のゴールへの意識が薄れることがあります。これにより、攻撃の機会を逃し、得点を取るという最も重要な目的を見失ってしまいます。
ビルドアップにこだわって陥りがちな失敗
ビルドアップにこだわりすぎると、いくつかの典型的な失敗に陥ることがあります。例えば、ボールを保持することに意識が集中しすぎて、リスクを冒さず、安全なパスばかりを選択することで、
攻撃の機会(前進・仕掛け・フィニッシュ等)を見失う
プレッシャーに対してパニックになってしまう
無理なパスやドリブルを試みてボールを失う
特にあるのがビルドアップの過程でのミスがショートカウンターの原因となり、失点に直結することもあります。このような状況を避けるためには、ビルドアップのチームでの鉄則を全員が理解し、プレーすることが不可欠です。また、選手個々の技術向上や、プレス対策のトレーニングも重要です。
結論
ビルドアップは、サッカーにおける重要な「プロセス」の一つであり、効果的に機能すればチームの攻撃力を大いに高めることができます。
あくまでもプロセスだということを忘れないでください。
しかし、その一方でリスクも伴い、そのバランスを取ることが求められます。よって指導者がチーム・個人の能力に関わらずビルドアップに固執しすぎることは危険です。
状況に応じた柔軟な対応がビルドアップの成功には不可欠です。
なぜビルドアップというプロセスを採用しているのか、一度振り返ってみてはいかがでしょうか?
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