サッカーにおける「速さ」の分類
サッカーで求められる「速さ」とは、単に走るスピードだけを指すものではありません。短い距離で瞬発的に加速する力や、ボール保持時における切り返しの速さ、攻守の切り替えの速さといった多様な要素が含まれます。本記事では以下の7つを主な分類として取り上げます。
- 短距離の瞬発力(2〜3m)
- 極めて短い距離での初速やスタートダッシュ。反応や動き出しに直結する。
- スプリント力(20m)
- 約20m程度の直線的なトップスピード。カウンターやサイド突破など広いスペースを駆け抜ける際に求められる。
- ドリブル時のスピード(縦方向)
- ボールを保持した状態で、縦方向へ素早く推進する力。
- ドリブル中の切り返し・ターンの速さ
- ボールを保持したまま方向を変える際の俊敏性。鋭いターンやフェイントを伴うプレーの基礎となる。
- ディフェンス時の反転・切り返しの速さ
- 相手ドリブルへの対応や、抜かれた後に追いすがる際など、守備局面での素早い方向転換が求められる。
- トランジションの速さ(攻守の切り替え)
- 攻撃から守備、守備から攻撃への移行をどれだけ素早く行えるか。組織的な連動と個人の反応が融合する要素。
- 判断の速さ
- プレイ中の状況認知から判断・実行に移すまでのスピード。ボールが来る前に周りを見て選択肢をどれだけ増やせるか。
これらが重要となる理由
局面を優位に進めるための武器:速いは最高の武器
サッカーは対人スポーツであり、局面ごとに発生する「一瞬の勝負」が試合の流れを左右します。非常に残酷ではありますがシンプルに速いというのは有利です。逆に言えば遅いのは圧倒的に不利。特に短距離の瞬発力やスプリント力が高ければ、単純な縦突破でゴールに迫る機会が増え、得点に絡む場面が増えやすくなります。もちろん守備においても大きな武器となります。
攻撃パターンの幅を広げる:個での突破
ドリブル時のスピード、切り返しの速さを備えた選手は、相手守備陣にとって脅威です。1対1の局面になれば大きな力を発揮するでしょう。こうした状況を頻繁に作り出すことで、チームの攻撃パターンは格段に増え、得点機会も多く生み出すことができます。ドリブル・切り替えのスピードを兼ね備えた選手がいるだけでチームとしての戦術が1つ増えます。
守備の安定及びチーム全体のバランス維持
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