「守備の仕事は“ゴールを守る”こと。ただし 105×68 mの芝生すべてをカバーするのは不可能である」
この前提を腑に落とせるかどうかが、守備戦術を語るスタートラインです。サッカーは 22 人が広大なピッチ内のスペースを攻守にわてり奪い合うスポーツだと考えることも可能です。選手同士の平均距離は約 15 m と言われ、一人で二つのゾーンを同時に消すなど物理的にできません。そこでチームは「どこを捨て、どこを死守するか」という“原則”を共有し、90 分間を乗り切ります。本稿では以下の流れで守備の原則を体系化します。
- なぜ“全部守る”は不可能か
- 中央優先の理由とブロック構築
- 「捨てる場所」を設定するメリット
- ゴール方向からのアプローチ
- 速攻 vs. 遅攻──攻撃特性に応じた守り方
なぜ“全部守る”は不可能か
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