サッカーのトレーニングは考えれば考えるほど難しいものだと私は思っています。
よりリアルな環境、高いインテンシティ等々がトレーニングの中に含まれており、少しでもサッカーのゲームに近づけることが必要とされます。
まさに戦術的ピリオダイゼーション理論ですね。
選手たちがより良いパフォーマンスを発揮できるようにするための綿密な計画と構築が求められます。今回は加藤到が考えるサッカーのトレーニング構築に必要な要素を紹介します。
(私もメモも以下に載せておきます)
1. 目的(何を身に付けさせたいか)
トレーニングの目的は明確でなければなりません。選手たちが身に付けるべきスキルや能力を確定し、それに基づいて計画を策定します。例えば、ボールコントロール、シュート精度、ビルドアップ、崩しなど、具体的な目標を設定し、トレーニングを通してこれらを向上させることが重要です。またトレーニング終了後の「選手の理想の姿」も指導者の中で明確にイメージできていると良いのではないか、と私は考えています。
2. ゲーム(ゲームでゲームを学ぶ)
実際のゲームでのプレーが最も重要です。これは言うまでもありません。
よってW-up・TR1・TR2ときたあとの最後の「GAME」はよりリアルな実際の試合に近い環境をしっかりと指導者が構築しましょう。
選手たちは試合の流れや状況・局面をトレーニングのGAMEの中で体験することで、実践的なスキルを身に着けます。ゲームを通して戦術や判断力を磨くことで、実際の試合での成功に繋げることができます。
3. つながり(技術・戦術・トレーニング)
技術、戦術、トレーニングは密接につながっています。技術トレーニングが個々の選手のスキル向上に寄与し、戦術的な理解がチーム全体の連携を高めます。トレーニング計画はこれらの要素をバランスよく組み込むことが重要です。あくまでも指導者は全体のバランスをみてトレーニングを構成する必要があります。
4. 思考(選手たちが自ら解決できるように)
選手たちにはプレー中に自ら考え、問題を解決できる柔軟性が求められます。トレーニングでは、シミュレーションや戦術的な課題を取り入れ、選手たちが自分で判断し、対応できるように育むことが重要です。指導者が今日のトレーニングの目的やテーマを言ってしまうことは簡単ですが、あえてそれを言わずに選手たちに考えさせるといったことも「思考」の点においては重要なのではないかと私は考えています。
5. オーガナイズ(構成)にこだわる
トレーニングの構成にはこだわってください。段階的・計画的なトレーニングとスケジュールを指導者が持つことで、選手たちは時間を最大限に活用し、各スキルや戦術の向上に集中できます。トレーニングの構成にこだわることが、結果としてチーム目標達成のための最短距離を走っていることになります。
6. 目の前の選手に合わせてトレーニングを調整する
選手たちは個性が異なります。トレーニングは一律ではなく、各選手の得意分野や課題に合わせて調整することが重要です。また当日の選手のコンディションも十分に考慮することが重要です。当日準備したものを変更するくらいの柔軟性が指導者には必要であると私は考えています。
個々の選手の強みを理解しコンディションに合わせたトレーニングが、チーム全体の力を高めます。
7. コーチはあくまでサポート役
最後に、コーチはあくまでサポート役であるべきです。選手たちが主役であり、彼らの成長を促進する存在として、コーチはサポートと指導を提供します。選手たちが自ら学び、成長する環境を整えることが肝要です。
私が考えるトレーニング必要な構成要素、理論的なものは以上の7つになります。
これを常に念頭に置きながらトレーニングを考えてみてはいかがでしょうか?
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