今回は私が毎年注目しているチーム「ロアッソ熊本」の戦い方をみていきたいと思います。ロアッソを率いる大木監督のサッカーが好きで、大木監督がF C岐阜の監督をしていた時にはよくトレーニングを見学させていただいていました。
現在は熊本ですので、なかなかトレーニングを見学する機会はありませんが、試合はよく観ています。その中で一度整理してみたいと思い、今回のテーマを思いつきました。
では早速みていきたいと思います。
まずは以下の動画をご覧ください。
ベースのシステムは3-3-3-1(グレー)になります。もうすでにこの時点でおもしろそうな雰囲気が漂います。
そして、攻守において非常にアグレッシブな戦い方をしていくことがロアッソの特徴です。
まずは守備を見ていきます。
常にボールに対してアタックをし続けます。もちろんゲームの流れでは押し込まれて、ブロックを作る時もありますがベースは相手のボールホルダーに対してプレッシャーをかけ続けます。
そして相手の前進を塞いでいきます。後ろからどんどん前に人が出てくるイメージです。3-3-3-1は4列の構造になっています。後ろの列から前に出てくるため11人以上の人数がいるような錯覚を生み出しています。
そして前を塞げばボールは自然と横か、後ろに移動します。そこを一つのスイッチとして、一気にボールサイドに人数をかけていきます。プレッシャーをかけ続けてボールを奪いショートカウンターを仕掛けるか、ボールサイドに人数をかけているため、細かいショートパスの連続から人が連動して、ゴールを陥れます。
相手が前からのプレスを嫌がってロングボールを蹴ってきたとしても3バックがしっかり対応して、セカンドボールを拾い、マイボールにしていきます。非常によく設計された守備をしていきます。
続いて攻撃は、
まずしっかりと幅を確保します。そして、
1番の特徴はボールサイドに人数をかけていきます。
そして、1タッチ2タッチと少ないタッチで非常にテンポ良くボールを動かしていきます。ロアッソの攻撃は本当にテンポが良く、横パス、バックパスというよりはどんどん前進していきます。
横パス、バックパスはあくまで縦にいくための布石にしかすぎません。これがアグレッシブなサッカーを支えています。
これは9月にフクダ電子アリーナで行われたジェフ千葉vsロアッソ熊本のゲームを観戦に行った時の写真ですが、ウォーミングアップからテンポの良いパスを一貫して行っているので、もしみなさんも生で観戦する機会がありましたらぜひウォーミングアップから見ていただきたいと思います。
話を戻します、
もう一つの特徴としては守備同様4列の構造となっているため、後ろからどんどん選手がボールを飛び越えていきます。
相手としてはボールも動くし、人もどんどん湧き上がっていくため、ハマった時などは全くボールに対してアタックに行けず混乱している様子が見て取れます。
そして、攻守の切り替えも非常に速いため、バランスの良い陣形を保ち続けます。
ボールをうまく逃されてサイドを変えられたとしても、素早く帰陣して図のようにボールに対して面を作って守ることができます。これにより相手は非常に分厚い壁が立ち塞がっているように感じます。
もちろん、夏場に90分間この戦いができなかったり、怪我人が出て同じ強度を保つことができなかったりすることはあります。実際に今シーズンは移籍で人が入れ替わりなかなか苦しんでいた時期もありますし、天皇杯との過密日程により順位が降格圏になっていた時期もあります。
そういったことを含めても、非常に魅力的なサッカーをしていると私は思っています。
来シーズンも大木監督が指揮を取ることが決まっています。選手はおそらく毎年のように引き抜かれていきますが、どのように新しくチームを作り上げていくか非常に楽しみです。
来シーズンもまた追っていきたいチームの一つです。
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