今回は現在カタールにて開催されているU23アジアカップ(パリオリンピック予選)の日本代表の戦いについて書いていきたいと思います。
今回は第2節vsUAE戦を見ていきたいと思います。
この年代は私が国体選抜に関わらせていただいていた年代でもあり、彼らが16歳の時に国体で見かけた選手たちが成長しオリンピックの予選を戦っているというなんとも嬉しい瞬間を毎試合迎えています。
第1節中国を相手に先制しましたが、前半15分にレッドカードをもらってしまい残りの75分を10人で戦っていたため、なかなか記事が書きづらく第2節を見た簡単な分析をしていきたいと思います。
システムは4-1-2-3。2CBはサガン鳥栖の木村選手とジュビロ磐田の鈴木選手、このゲームはこの2CBは非常に攻守において安定していました。ビルドアップではG Kの小久保選手と3人でしっかりと相手のF Wを越えていきながら攻撃の起点になっていました。この相手のF Wを越えるというプレーはビルドアップの中で私が再現性のあるプレーとして非常に大切にしているプレーなのでここを安定して行えていた日本代表は攻撃において主導権を握ることができるという安心感がありました。
両サイドバックの柏レイソルの関根選手、浦和レッズの大畑選手は非常に運動量豊富で攻守において躍動しています。小久保選手は海外でプレーをしていますが、4バックの選手たちはJリーグでプレーする選手たちです。ぜひJリーグでも見てみたい選手たちになります。関根選手はサイズもあり、スケールの大きいプレーをしていますので今後海外に羽ばたいて行くのではないのかと思います。
続いて中盤は逆三角形。アンカーと2シャドーという形になります。しかし全員がハードワークできるのでポジションを変化させながら全員が攻守において連動しており、ボール保持から切り替えも早く即時奪回を目指していきます。F C東京荒木選手、京都サンガの川崎選手、シントトロイデンの山本選手、全員がゴール前まで顔をだし、守備ではBOX付近まで守備をする非常に見ていて気持ちの良い選手たちです。
そして3トップはウイングにブレーメンの佐藤選手はスピード豊かな右利きのアタッカー何度もカットインからペナルティエリアに侵入していきます。縦への突破もできるので相手守備はなかなか的を絞ることができずに、突破を許していました。右サイドの東京ヴェルディの山田楓選手は左利き、キックの質が非常に高く今シーズンJ1の舞台でもFKから得点を奪っています。第1節でもアシストを記録しています。川崎フロンターレの家長選手のようなプレースタイルで成長が非常に楽しみな選手です。
そして、CFにはJ1で旋風を巻き起こしている町田ゼルビアを最前線から引っ張っている藤尾選手。運動量豊富で守備の場面では非常にスプリント回数も多く「ハードワーク」という言葉がぴったりのプレーだと見ているとわかりますが、攻撃面に関しても味方のロングボールをほとんど胸でコントロールを試み前線で非常に起点となるプレーをします。
これは以前ヴィッセル神戸の大迫選手を見た時と非常に重なる特徴を持ったプレーです。得点という結果がまだまだついてきてはいませんが、細谷選手とのライバル関係でお互い刺激し合いながら成長が楽しみな選手です。
このようにこの選手たちも非常に個々の能力が高いのですが、このU23代表の最も魅力的なところは攻守においてハードワークをして、攻撃はコンビネーション2人・3人・4人と選手たちが連動して相手守備陣を攻略していく所が一番の魅力であると思っています。得点こそ2点でしたが、相手を崩していく連動性、相手のボールに対して積極的にプレッシャーをかけて奪いにいく。
攻守切り替えも非常に早いのでまだ見られていない方は是非見ていただきたいと思います。ラストのクオリティに関してはまだまだ改善の余地があると思いますし、第1節から7人スターティングメンバーが変わっているので相手に応じてまだまだ引き出しは多いのかなとも感じています。
今回は相手の力が少し落ちる中でのプレーでしたので攻守において躍動する姿が見えましたが、この後は韓国をはじめとする強度が上がる相手との戦いになります。U23の選手たちが1戦1戦成長して行く姿を楽しみに今後も見ていきたいと思います。
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