今回は「プレーの実行・反射【キャンセル】」についてです。前回の記事を確認されてない方は以下の記事からご確認お願い致します。
実行
いよいよ実行に移すときが来ました。
認知・分析・予測があってこその実行です。
ここまでを端的に振り返ってみましょう。
認知
対象物質をとらえること、観る範囲には3種類ある。
- 自然視
- 可動可視
- 盲目
分析
対象物質・周囲の状況をと認知し分析すること。
- 相手の状態・配置
- 見方の状態・配置
- ボールの位置・速度
- 個人戦術から逆算した時の自分の状況
- チーム戦術かた逆算した時の今の状況
etc…
予測
認知・分析、さらには自分のサッカーメモリー(記憶)から適切なものを呼び起こし予測を立てる。この予測は経験またはサッカーメモリーの積み重ねから生まれます。一瞬のひらめきはサッカーメモリーが組み合わさってスパークしたような現象のイメージ。
以上までの作業はインプット・入力のイメージです。
ここからがアウトプット・出力になります。
正直ここまでの過程で60%くらい勝負が付いていると思っています。
情報をインプット・入力した後、どのような反応をするかを決定し、必要な動きを実行します。
具体的な運動のプロセスを立てる段階であり、
- どれくらいの力で
- どの方向に
- どのタイミングで動くか
を詳細に定めます。
ここで重要なのは、自分の思った通りに自分の体を90分間動かすことができるということです。
頭でわかっていても体が動かなければ意味がありませんね。
パフォーマンスは「入力+出力」がセットです。
だからこそ
- フィジカルトレーニング
- コーディネーショントレーニング
- アジリティートレーニング
が存在します。
JFAも公式ホームページで以下のようなトレーニング資料を出しておりますので、皆さんも参考にしてみてください。
反射【キャンセル】
一番最後のテーマ、反射です。
これは今とても注目を浴びているプレーのキャンセルの技術と言えます。
最近では中西さんがピポットに出演してその重要性とトレーニング方法について紹介していましたね。
サッカーのプレー中における「キャンセル」の技
プレー中の判断力がとても重要なことは説いてきました。
日本の選手は技術的に高い能力を持っているものの、試合中のプレッシャー下での技術の発揮に課題を抱えているとされます。その中の1つにプレー中の「キャンセル」、つまり意図的にプレーを変更することで相手を出し抜く技術が足りないことが指摘されます。
キャンセルの技術
選手が直面する選択肢には、シンプルなものから複雑なものまで存在しますが、どの選択をするかがゲームの結果に大きく影響します。ここで中西さんはプレー中に最初の選択肢として「キャンセル」を持つことの重要性を強調しました。
つまり「プレーをキャンセルすることを前提」にプレーするということです。
認知→分析→予測→実行+【キャンセルする前提】→反射【キャンセル】
が生まれる流れになります。
このキャンセルという選択が、相手の予測を狂わせ読みにくいプレーとなります。
選手がこのレベルの技術を身につけるには、継続的に判断を盛り込んだトレーニングと意識的に「キャンセル」を念頭に置きながらプレーすることが重要です。
キャンセルを組み込んだトレーニングを重ねることで、それ自体が習慣となり「反射的にプレーのキャンセル」が可能になると考えています。
まとめ
3回の記事にわたり「判断」を分解してきました。
認知・分析・予測・実行・反射です
今まで「判断しろ!!」と、場当たり的なコーチングをしてた指導者の方がもしいらっしゃるようであれば、この5つを参考にしてトレーニングを組んでみてください
判断することの中で何が足りないのか?
それが分かれば、皆さんのトレーニング内容は変わってくるはずです。
何かの参考になれば幸いです。
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