私はゲームを観戦する時に時間の許す限りウォーミングアップからみるようにしています。ウォーミングアップには各チームの思いや、戦い方、何を大切にしているかが見えてくることがあります。
ウォーミングアップのプレーがそのままゲームに出ていることもあります。その顕著なチームとしてはロアッソ熊本が挙げられます。ゲーム中のサポートの距離感がウォーミングアップから保たれています。そしてパスアンドコントロールに関してもゲーム中に起こるテンポでボールが動いていきます。
これは本当に勉強になります。その他にもさまざまなチームのウォーミングアップからアイデアをもらうことが多いです。
では私がどのようなイメージでウォーミングアップを見ているか簡単にまとめていきます。主に2つの特徴について見ていきたいと思います。
例えば上記の図はよくウォーミングアップで見かける4vs4+2のメニューですが、構造を見ていくと2種類に分けられます。上のような2サーバーをライン上に配置して、サーバーからサーバーを目指す方向性がある4vs4+2Sのような形。
もう一つは方向性は特になくポゼッション(ボール保持)を目的とした4vs4+2Fの形。ここで各チームが採用しているシステムを事前情報として確認します。ポジションを取りボールを保持していくことを志向しているチームは4vs4+2Sのウォーミングアップを採用していることが多いです。
一方で、方向性のないボール保持をおこなっている場合は4−4−2の守備ブロックからのカウンターを狙う志向のチーム、強固な守備を求めるチームに多い印象です。
ミラーゲームになることが予想されている場合もボール保持型が多い印象です。ミラーゲームでも可変システムによりズレを作りながら前進していくことを考えるチームは方向有りのウォーミングアップを行うことが多いです。
あくまで印象ですので、そこに違いがあれば「なぜそのウォーミングアップを行なっているのだろうか?」と考えていくきっかけにもなります。
そして最近の傾向かはわかりませんが、4vs4+2のポゼッションを行った後に上の図のような5vs5の同数にしてルールを変えて2種類のポゼッションを行うチームも多くなってきています。
これはひょっとすると相手の出方に応じて戦い方を変化させることができるようにするためにおこなっているかもしれません。 このように見ていくと色々なことを考えることができます。
このような観点でウォーミングアップを見ていくのもゲーム観戦の一つの醍醐味ではないかと私は考えています
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