試合の後半、残り時間が少なくなり、スコアで負けている状況に陥ったとき、しばしば見られるのが“パワープレー”や思い切った“システム変更”です。
なかでも、背の高い選手を前線に集めてロングボールを放り込み、セカンドボールを狙う戦い方は、その即効性から世界中の様々なチームが採用してきました。しかし、いざやってみると「リズムが悪くなってしまった」「全く機能せずカウンターの餌食になった」という事態も少なくありません。なぜ、そのようなことが起こるのでしょうか。そして、パワープレーを成功させるための準備や適性を把握しておく必要があるのでしょうか。
パワープレーとは何か?:定義と典型例
「パワープレー」という言葉はサッカーだけでなく、バスケットボールなど他競技でも使われることがあります。サッカーでは特に「終盤に背の高い選手を前線に集めてロングボールを送り込み、ヘディングやセカンドボールで一気にゴールを奪いに行く」戦い方を指すのが一般的です。
典型的なパワープレーの形
- 背の高い選手を前線に配置
- 元々はDFの選手だが、終盤にCFの位置へ移動するケース
- ロングボール中心
- 細かく繋ぐよりも、敵ゴール付近までいっきにボールを送り、競り勝ったあとの展開でゴールを狙う。
- セカンドボール重視
- 競り合いでこぼれたボールを味方が拾えるよう、中盤も高い位置に構え、ショートカウンター的にゴールを狙う。
システム変更を伴うパワープレー
また、パワープレーはフォーメーションの変更を伴うことが多いです。例えば、
- 4バックを3バックにして前線の枚数を増やす
- 2トップを3トップに
- 中盤を薄めてでも最前線に人数をかける
これらの変更はリスクも大きいですが、攻撃の迫力を増すために多くのチームが終盤の手段として選択するわけです。
パワープレーのメリット
前に速く相手ゴールへ迫る
ロングボール主体のパワープレーでは、最終ラインから直接相手ゴール近くへボールを送り込めるため、“攻撃を組み立てる時間”を省略できます。特に後半残り数分、スコアが負けている状態では、ワンタッチゴールやセットプレーのように“速攻”で同点・逆転を狙えるメリットがあります。
高さでの優位性を活かす
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