今回は守備時に相手から「奪いたい」ものを整理していきたいと思います。
というもの、多くの選手たち(もしかしたら指導者の方々も)がボールを奪う目的に執着しすぎて飛び込んでしまう。またボール奪えなかった際に諦めてしまう・選択肢が無くなってしまうということが起きているのではないかと思ったからです。
実際に「守備」=「ボールを奪う」ことだけでなく、ほかにももっと奪うものがあります。
それは以下の5つです。
・ボール
・時間
・視野
・スペース
・機会
の5つです。
以下で詳しく確認していきます。
1. ボール
これを奪うことが守備の目的の一つ。
では、これ以外に何を奪うのか??私はこの「ボール」以外に相手から奪いたいものが4つあります。「自由」を奪うという言葉があると思いますがもう少し具体的にしていきたいと思います。
2. 時間
相手から「時間」を奪う。これにより味方が戻ってくることができる。または、陣形を整えることができる。
3. 視野
相手の「視野」を奪う。これにより相手がヘッドダウンしてくれれば、ボールを奪う機会ができたり、また、次の選手がインターセプトを狙いやすくなったり、複数でボールを奪うにいくチャンスができる可能性が高くなる。
また視野を奪う、ヘッドダウンさせることで相手の判断する機会を奪うことができます。
サッカーでは観て→情報・状況を確認する→判断するという一連の流れがあります。
よってこの「視野を奪う」ことでサッカーにおけるもっとも重要な判断する機会を奪うことができます。
4. スペース
相手が使いたい「スペース」を奪う。相手が使いたいスペースを奪うことで相手の選択肢が減ります。そして、相手がやりたいことができなくなり違う選択肢を考える必要が出てきます。それにより「時間」が生まれるため「時間」を奪うことにもつながります。
5. 前進の機会
相手の「前進の機会」を奪う。相手はゴールに向かって前進をしてきます。その前進の機会を奪うことで相手は横や後ろにボールをすすめることになります。これにより、やはり「時間」が生まれます。
以上の4つ+ボールの5つを奪いにいくことが守備の目的にもなってくると思います。私はよくコーチングの中で「今何が奪える??」「何を奪いにいく??」を選手たちに伝えることがあります。
もちろんボールが奪えればベストです。しかし、相手が良い状態でボールを持っていれば簡単にはボールを奪うことはできません。しかし、上記の何かを奪ってみよう!という働きかけはできると考えています。ボールが奪えなければ全てダメかというとそういうわけではありません。何かを奪ってくれれば次の味方がボールを奪ってくれるかもしれません。何かを奪ったということをしっかりとコーチがジャッジして選手に伝えてあげることでより守備の意識は高くなると考えています。
このように「奪う」ものを細分化し具体的にすることは大切なことであると私は考えています。
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