スポーツの世界では、肉体的なトレーニングや戦術理解と並んで、「メンタルの強さ」が非常に重要であることは多くの方がご存知だと思います。特に、海外のスポーツ心理学の研究においては「メンタルスキルは誰でも学ぶことができ、トレーニングすれば誰でも向上させることが可能」とされており、身体的資質や技術だけが結果を左右するわけではありません。
しかし、「メンタルを強化する」とは具体的にどのようなことを指すのでしょうか? 漠然と「精神力を鍛える」と言われても、どこから手をつければいいか分からない方もいらっしゃるかもしれません。一昔前みたいにうさぎ跳びや50m走を100本などの時代はもはや通じないでしょう。今回は、スポーツ心理学の視点を踏まえながら、スポーツ選手にとって欠かせない9つのメンタルスキルをピックアップして解説していきます。
これらのメンタルスキルを身につけ、日々の練習や試合で実践することで、パフォーマンスの安定と向上が期待できます。ぜひ最後までお読みいただき、明日からのトレーニングや試合の場面で活用してみてください。
ポジティブな態度を持ち続けること
ポジティブシンキングの重要性
何かを成し遂げるうえで「ポジティブな姿勢」は大きな推進力となります。たとえ不利な状況や挫折を経験しても、否定的な考え方に陥らずに前向きなマインドを保つことが、次の好機をつかむカギになります。(しかしうながらポジティブなことと、何も考えていないだけの状態は明確に違うとさせていただきます。)
多くのトップアスリートが共通して口にするのは、「逆境であっても、それを成長の機会として捉える」という考え方です。身体的には非常にタフなトレーニングをこなしている選手ほど、内面では「今の苦しさは自分を強くするためのプロセスだ」という前向きな自己対話を行っています。
ポジティブマインドを養う具体的な方法
- 成功体験の振り返り:試合や練習でうまくいった場面を定期的に振り返り、「自分にはこういう強みがある」と再確認します。
- 小さな成功を見逃さない:大きな成果だけを目標にすると、達成できなかったときに落ち込みやすくなります。小さな進歩や成果にも目を向け、ポジティブな要素を見つける練習を続けましょう。
- 周囲のポジティブな言葉を利用する:コーチやチームメイト、家族からのポジティブな評価や励ましを意識的に受けとめ、ネガティブな感情をかき消す材料にしましょう。人間は環境の生き物です。周囲を味方につけましょう。
ポジティブシンキングを習慣化しておくと、プレッシャーのかかる場面でも崩れにくくなり、安定したパフォーマンスが発揮できます。
*補足
最近では超絶ネガティブだからこそ、これ以上悪いことはないなと腹をくくってポジティブになれると言った思考もあります。ここで考えられるのは思考が深ければ深いほど、ネガティブの底から跳ね返ってポジティブになれるのかもしれません。
自分自身を常にモチベートし続けること
モチベーションは原動力
スポーツ選手として高いレベルを目指すには、日々の練習を継続するための強いモチベーションが欠かせません。練習量だけでなく、日常生活での食事管理や睡眠管理など、自己規律が必要とされる場面でモチベーションが大きく影響してきます。
モチベーションは外部から与えられることもありますが、最終的には自分自身の内面から湧き起こるものが最も持続力があります。コーチや仲間の言葉に一時的に鼓舞されるだけでなく、自分自身の中に「なぜ自分はこの競技をやっているのか?・なぜなのか…」という意味・意義・目的・動機を明確に持つことが大切です。
モチベーションを高める具体的な対策
- 目標設定:達成したい目標を短期・中期・長期で設定し、日々の進捗を可視化します。
- 成功体験の想起:過去の成功や達成感を思い出すことで、再び「やる気のスイッチ」を入れられます。
- 定期的なリフレッシュ:モチベーションを保ち続けるためには、時にはオフをしっかり取ることも重要。身体と心をリセットしてエネルギーを補給しましょう。一流には一流の休み方があります。
「やらされている」のではなく「自分で選んでやっている」感覚を大切にすることで、長期的な視点でのモチベーション維持が可能になります。
習慣化する
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