はじめに
以前にも記事にしましたが、相手に自分の意図を伝えたい時はこちらの「話し方・伝え方」がとても重要です。
最近YouTubeのサッカードキュメンタリーをよく観るのですが、ちょっと気になる場面があります。
(*この場面は一部切り取られたものであり、それ以外に場面で重要な事が離されているかもしれません)
【今週は今日の試合に向けて必要なことはやってきた!!すべて出そう!!】
【今日のゲームは戦うぞ!!戦う姿勢を見せて欲しい】
【守備のところでは勢いよく行こう!!】
等のミーティングは頻繁に行われていると思いますし、もちろん選手たちを鼓舞する意味でそういったシンプルな抽象的な言葉を伝える時もあります。
しかしながらハーフタイムで
【全然やってきたことができていない!!寝てるのか?】
【全く戦えてない。バシッといけ】
等のコーチング?を聞く時もあります。
私はどんな試合であっても、
・今までやってきたことの確認
・プレーモデル確認
・共通言語の確認
等は必要だと考えています。
試合前に「戦う」という言葉を使うのであれば、指導者として「戦うの定義」をして送り出すと選手たちもより理解が深まるのでないでしょうか?例えば…
今回のテーマ「戦う」には3つのポイントがある
【取られたら取り返す。手の届かない距離になるまで粘り強くDFをすること】
【相手がボールを下げたらDFラインをあげ、前線は積極的にプレスをかける。連動】
【空中戦に負けてもセカンドボールを拾おう。拾えなければ体を当て続ける】
のような指示はいかがでしょうか?
今日はそんな試合前のミーティングについて記事をまとめてみました。
本題
私は以下のような構成でミーティングをおこなっていきます。
・今日のゲームの目標
・チームコンセプトの確認
・守備
・攻撃
・セットプレー(G Kコーチ担当)
このようなイメージです。では一つずつ見ていきましょう。
今日のゲームの目標
「攻守において主導権を握る」
自分達でボールを保持しながら前進し、ゴールを奪う。守備では相手のミス待ちではなく、自分達から仕掛けて積極的に奪いにいく。
攻→守…圧倒的な切り替え(切り替え0秒)。守→攻…保持orダイレクトプレー判断
「積極的なプレーで自分の現在地を知る」100パーセントのプレーから101パーセントを
獲得すること。
チームコンセプトの確認
a. ハードワーク(チームのために連続してプレーし続ける)
b. コミュニケーション(しゃべる、伝える、受け入れる)
c. コンセントレーション(研ぎ澄まされた集中力)
d. トランジション(圧倒的な切り替え)
e. シェア(共有する…自分達のストロング、ウィーク、判断)
「観る」…どこから奪いにくる?どこから攻めてくる?どうやって攻めてくる?どうやって奪お
うとしている?どう守ろうとしている?どこに立っている?どこにスペースができている?
「外す」…相手の狙いを外しながらプレーする。
守備
1stDFの決定→決まらない時は背後ケア、整える
決まったら決断→連動(2人目、3人目、全体)→交わされる→整っていれば出ていく→整っていなければ整える
サイドに誘導(中を締める、縦パス引っ掛ける)逆サイドを捨ててボールサイド同数。
コンパクトC F〜D Fライン26mキープ→マスト1stDFの決定、DFラインアップ、後ろを押し出す→10人の「塊」で動く。
決まらない時、整わない時→撤退4−5−1ブロック形成。
攻撃
・1タッチの選択肢を常に持ちながらプレーすること(判断がなければ渡して作る)
・ボールホルダー前向きフリー→アクション→相手が伸びてできたスペースを共有
・ビルドアップの出口→ライン間(相手4−4−2)
・味方のボール状況をよく観てプレーすること
・奪ったボールをまず味方に(もちろんチャレンジはO Kだけど無理やりにならない)
・M F、F W段差を作る(同列に並ばないこと)
・アンカーが降りてC Bと数的優位を作るのか?2C Bで運ぶかの判断(降りること前提でプ
レーしない)
・アンカーが降りるならシャドーも連動して距離を保つ
まとめ
このようなことはどのゲームであっても公式試合であれば確認をしてから送り出すようにしています。もちろん背景はそれぞれのゲームで異なると思いますので【今日のゲームの目標】は日々変わります。
攻守も相手に応じて変化していきますが大体はこのような内容のミーティングをゲーム前には行なっています。最後は全員でハイタッチをして、ポジティブなメンタルで送り出せるように心がけています。
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