今回は守備について考えていきたいと思います。
前回紹介させていただきましたこちらの記事が大変好評でした。
この記事で守備を考えるときには、ゾーンを下記のように3つに分けて考えます。これはなぜでしょうか??
そもそもなぜゾーンを分けるのか。そんな話を今日は進めていきたいと思います。
もちろん原理原則のお話のところや、プレーモデルの作成のところで少し説明はさせていただきましたように、この3つのゾーンでは構造が変わるからではあります。
上記の図のように3つのゾーンでは目的や人数が変化しています。
今回はもう少し考えてみたいと思います。
サッカーを含めたゴールがあるスポーツのことを「ゴール型スポーツ」と呼ばれています。バスケットボールや、ハンドボール、フットサルもそうですね。ラグビーやホッケーも挙げられます。
このゴール型のスポーツの中でサッカーは人数に対してコートの広さが非常に大きいということが、サッカーを難しくしていると考えています。私はバスケットボールのBリーグや、フットサルのFリーグをよく観戦します。もちろんサッカーもですが。この時にこの選手の人数とコートの広さが気になっています。
フットサルもバスケットボールもコートが狭く、ゴールからゴールまでの距離が近くスピーディーな展開で非常に面白いです。オールコートマンツーマンといった形の守備戦術がとられるケースも多いです。
ではそれをサッカーに置き換えてみましょう。
広大なスペースが出来上がりますね。これを守るためにはマンパワーが必要です。1vs1に強いスペシャルな選手を集めなければ成立しません。この仕組みがあるからこそ、各チームが多くの戦術を考えていき、攻防が見られるため、サッカーが非常に魅力的なものになっていると言えます。
上記の図を見ていただくと、特に守備ではゾーンを指定して密集を作り出し、スペースを消すということが必要になってくることがわかります。だから、ゾーン別に考えていくのです。
さらに考えていくと、「捨てる」スペースを考えておかないと、守備ではサッカーコート全てを守ることは不可能に近いです。
例えば前線からの守備時に右サイドにボールを誘導して、上記の図のように左サイドのスペースは「捨てて」ボールを奪いにいくのです。全てのスペースを守ることは「不可能」と理解しておかないとこの戦術は立てることはできません。守備時に「何を、どこを、誰を捨てるのか?」ということはチームの中で共通理解を作っておきたいですね。
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