ピッチを縦に五つに分ける「5レーン理論」。今やすっかり定着した考え方ですが、「レーンを意識しすぎて動きが硬くなる」「レーンは守れているのに崩せない」という声もよく聞きます。実はこれ、5レーンの目的を取り違えていることが原因です。この記事では、5レーンが何のためにあるのか、その目的をはっきりさせ、型にハマらず相手を動かす武器として使えるように整理します。ポイントは、5レーンは「立ち位置の暗記」ではない、ということです。レーンの本当の役割を掴めば、選手の動きはむしろ自由になります。同じ立ち位置でも、意味を分かって立つのと言われるまま立つのとでは、相手に与える効果がまるで変わってくるからです。
こんなこと、ありませんか?
選手にレーンを意識させたら、そのレーンに縛られて動きがぎこちなくなった。決められた場所から動けず、プレーが硬い。あるいは、きれいに五つのレーンは埋められているのに、なぜか相手はまったく困っておらず、ただ並んでいるだけになっている。こうした状態を、我々は「形骸化」と呼びます。形は守れているのに、中身がない状態です。これらはすべて、5レーンを「守るべきルール」だと思い込んでしまったことから起こります。形を覚えることと、相手を困らせることは、まったくの別物なのです。
結論 ─ 5レーンは「相手を困らせる」考え方
5レーンは、立ち位置を暗記するためのルールブックではありません。その本当の目的は、味方が同じレーンに重ならないようにし、相手がマークを捕まえにくい状況を作ることです。
相手の守備は、基本的に「誰が、どの選手を見るか」という担当を決めて守っています。ところが味方が五つのレーンにうまく散らばると、相手は担当を決めにくくなり、「誰を見ればいいのか」という迷いが生まれる。この迷いを引き出すことこそが5レーンの狙いです。つまり
このページをみるには有料会員の登録が必要です。