今回はセットプレーの重要性と、そのトレーニング方法を紹介させていただきます。
いつの時代も、セットプレーはとても重要と言われています。
セットプレーは試合の流れを変える力を持っており、劣勢のチームがセットプレーから得点を奪えば試合の勢いが逆転することがあり、逆にリードするチームがセットプレーで失点すると、試合の行方が不透明になります。
よって、セットプレーの効果は絶大です。
試合の流れを変え、劣勢だったチームがたった1つのワンプレーでゲームの主導権を握ってしまうことも、めずらしくありません。
特に皆さんの記憶にも新しい、青森山田高校が全国制覇した時も戦術としてロングスローを駆使し、何度も得点を得ていました。
もちろん当時の青森山田を率いた黒田監督は、町田ゼルビアでもこのセットプレー(ロングスロー)にとても重きを置いています。
高校サッカーのみならず、Jリーグの世界でもロングスローを多用するチームが増えてきたと私は感じています。
面白いデータとしては、リーグ戦やチャンピオンズリーグ、さらには日本の全国高校サッカー選手権などのトーナメントで決まるゴールのうち、20%近くがセットプレーから決まる傾向にあり、多い時では4割近くがセットプレーからの得点という大会もあるそうです。
そして、裏を返せば20〜40%の失点がセットプレーからであることも理解できますね。
非常に重要なセットプレーに対して毎日、週に何度かアプローチをしている指導者の方々はどれくらいいるだろうか?
「セットプレー一発でやられてしまった…」
「ゲームは終始支配していたけれど相手のC K一発で負けてしまった…」
といった話はよく聞きますし、実際私もセットプレーの得失点で勝利、敗北を経験しています。
しかしながら、セットプレーの練習に関しては以下のようなネガティブな項目が多いのも事実です。
・トレーニングの中での優先順位が低い
・トレーニング回数、時間が限られており、セットプレーに割く時間がない
・セットプレーのトレーニングは止まっている時間が多く、トレーニングの強度が下がってしまう
などといった理由で、トレーニングができていないチームが多いのではないでしょうか?
スローインはどうでしょう?スローインのトレーニングを毎日行っているといったチームはあまり聞いたことはありません。
ゲーム中頻繁に起こるプレーです。
「手で投げるのだからもっとしっかりやれ!!」
「手だから簡単だろ?なぜ狙ったところに投げられないんだ?」
みたいなコーチングを耳にしたことはありませんか?以前の私もそうでした…。
こういった経緯からも「そういえばスローインのトレーニングはしていないな」と、ふと思いました。
そこから私は1日のTRの中でスローインを行う機会を作るように心がけたり、スローインのTRをするようにしています。
そうするとやはりスローインも上達していきました。
やはりトレーニングは大切だと思っています。
セットプレーにはFK、CK、スローインの他にもゴールキック、それからキックオフ、エリアで見れば自陣のFKやスローイン、相手陣ゴール前でのFKやスローインなどあらゆるシチュエーションでのセットプレーが考えられます。
近年セットプレー専門コーチを置くチームが増加しています。
確かに、専門のコーチがいてもおかしくありませんし、非常に興味深いのは事実です。
これからはゲームの中でより時間とスペースがなくなっていくことが予想されています。フットサルやバスケットボール、ハンドボールのセットオフェンスに近い攻撃が、ますます進んでいくのではないかなとも感じています。
そして、私もバスケットボールの指導者の方からセットオフェンスの考え方や仕組みを学んでいます。
よって、セットプレーにもシステム(ポジション)、戦術(仕組み、タイミング)、そして技術(ノンプレッシャーで止まったボールを蹴る、手を使って投げる)が必要であると考えています。この分野に関しては、私自身も指導に磨きをかけて、皆さんに今後共有したいと思っています。
私は元イングランド代表のベッカム選手、それから元日本代表の中村俊輔選手といったFKの名手と呼ばれる選手たちが本当に好きで、ゴール前でのFKのシーンなどはワクワクして見ていました。
当時からセットプレーは好きで、自分のチームでもデザインしたFK、CK、そしてスローインなどに取り組んでいました。
私なりのスローイントレーニングはYouTubeとトレーニングのメモ書き参考にしていただけましたら幸いです。以下をご覧ください。
それでは次回の更新をお楽しみ。
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