2024/5/19 J1リーグ第15節
町田ゼルビアVS東京ヴェルディの戦い。結果は5-0で町田ゼルビアの勝利でした。
この結果を誰が想像したであろうか?とMethod-Laboは考えています。
この町田ゼルビアVS東京ヴェルディの試合の詳細を見ていきましょう
町田ゼルビアVS東京ヴェルディ
以下に古いデータですが、町田ゼルビアの試合を数字で見てみましょう。
きっと皆さんは町田ゼルビアに関して以下の印象をこの数字から連想されるのではないでしょうか?
「ファウルが多い」
「反則まがいのプレーばかり」
「ボールポゼッションせずに前に蹴っているだけ」
これはあくまでもMethod-Laboとしての考えですが、上記のような印象を町田ゼルビアに持っているのかなと思っています。
X(旧:Twitter)をはじめとするSNS上では結構批判的なコメントが町田ゼルビアに対して書かれていますが、それに関して元プロサッカー選手たちがおもしろいコメントを残していますので紹介します。
「時間を使うのも、ロングスローも戦術と言えば立派な戦術。ルール違反をしているわけではない。各チームにさまざまな事情があります。未来のサッカー界のことまで考えれば厳しい声が出ることもあるかもしれませんが、理想と現実的な考えの差。町田はそれを受け入れて、対応しているだけだと思います」
*Yahoo!より引用 横浜F・マリノス一筋18年間プレーした日本代表OB栗原氏
「そう発言している人たちは赤っ恥をかいていますからね。批判している人たちはサッカーを知らない。ロングスロー、時間稼ぎなんて、海外のクラブは普通にやっています。できるだけ人に迷惑をかけないようにプレーする日本のスタンスが、国際舞台で弱点になっている側面もあります。それに気付いてないわけです」 同氏は続けて話す。 「町田みたいに徹底的に時間稼ぎをして、ブロックを作って守る。ビルドアップを重視しない、時代錯誤のサッカーを受け入れないスタンスは、老害みたいに感じます。不純物扱いするのは、出る杭を打つ精神が働いていると思ってしまいます。町田みたいなサッカーがあっていいじゃないですか。ルールの範囲で時間稼ぎをして何が悪いのか」
*Yahoo!より引用 鄭大世氏
「色々言われているが、勝てば良い。ロングスローも戦術だし、時間稼ぎなんて勝っていればどのチームもやるから。結果を出しているので、まわりは何も言えないと思う」
「気にしないでやってほしい、現役時代で町田と対戦していたら、俺ならカッとなって退場する。絶対にはめられる。」
*footballtribeより引用 元日本代表大久保嘉人氏
結論としては、批判はどうであれルールの中で結果を出している
と判断できるのではないでしょうか?
では結果を出し続けている要因は何なのかを考えた時に1つ考えられるのが、町田ゼルビアの戦術は属人的でない方法をとっていると考えられます。
属人的とは何か?
そもそも属人的って聞きなれないことばですよね?
属人的とは「特定の人や個人に依存している、またはその人特有の特徴が強い状態」をさします。つまりその人にしかできないってことです。
チームの戦術が属人的であればあるほど、そのプレーヤーが抜けたら機能しないといった状態に陥ります。これは皆さんもイメージが付くはずです。
メッシが抜けたら?
ムベッパが抜けたら
ハーランドが抜けたら?
をイメージしてもらえるとなんとなく想像しやすいかなと思います。
町田ゼルビアの強さの秘訣は、繰り返しになりますが「属人的でない」ところです。
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といった主力メンバーがいなくてもオ・セフン、ナ・サンホをいった選手がゴールをきめます。
J2時にその能力を爆発させて大活躍したエリキ選手がいなくても町田ゼルビアは結果を残しています。
攻撃ばかりではなく、守備にも目をやってみましょう。
見ての通り、守備面においてもJ1リーグにおいて失点が少ないことは数字が明らかにしています。
これを踏まえて考えても町田ゼルビアの強さの秘訣が「属人的でない戦術・戦い方」と仮定しても良いのではないかと考えています。
属人的でない戦い方をするために
ではどうしたら属人的でない戦い方ができるのか
そこがやはりチームとしての戦術・個人戦術・プレーモデルの明確化です
「ビルドアップ時のプレーの明確化」
「攻撃時のプレーの明確化」
「守備のプレーの明確化」
等の「どこで何をするか?」が明確になっているからこそ、町田ゼルビアは場当たり的な人の判断に依存したプレーではなく、「戦術をベースにした判断」が戦い方になっているため、誰が先発になったとしても毎回同じクオリティーの戦い方ができていると思っています。
このプレーモデルの明確化のためには以下の記事が参考になります。
記事の量は多いですが、是非目を通してほしいと思います。
まずはやはり共通言語。これは一例として記事を出しましたがチームに共通言語を作り、エリアでのプレーを明確化させることが重要です。
続いてプレーモデルです。
やはりチームがどんな時に、どんな動きをするのかを明確にしておく必要があります。そこは個人の判断ではなく、チームとしての考えをまずは共有するべきだと考えています。
最後はその戦術を落とし込むためのTRですね。
日々のトレーニングですべては決まります。
チームとしての共通言語をつくり、戦術を明確化しトレーニングに落とし込む。
これが属人的でない戦い方を実践するために必要な事ではないかと考えています。
黒田監督の一貫性
この「属人的でない戦い方」を生み出した黒田監督の一貫性はすごいなと心の底から感じています。
何を言われようが、自分たちのサッカーを表現するために一貫性をもって試合に臨むそのメンタルはままさに脱帽です。この考え方・指導の方法・戦い方が一貫しているからこそ今の結果があるのではないでしょうか。
ただし、今の結果だけを見て評価するのは簡単な事なので引き続き町田ゼルビアを追っていきたいと思っています。
以下町田ゼルビア/黒田監督に関するMethod-Laboの人気記事を載せておきます。
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